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#763 足元に宿る、住まいの品格。

執筆者の写真: RE/MAX GOOD.
RE/MAX GOOD.
5月21日
読了時間: 3分

こんばんは。RE/MAX GOOD.の佐藤です。 中古の戸建て住宅や、綺麗にリノベーションされたリフォーム済み物件をご案内する際、私は建物の「ある場所」で、ついつい足が止まってしまいます。

外壁はピカピカに塗り替えられ、室内に入れば最新のクロスが貼られていて、一見すると新築同様。そんな素晴らしい物件であっても、なぜか毎回、気になってしまう場所。

それが、「玄関の床タイル」です。


外壁や室内の大部分にしっかりと予算をかけて直してあっても、ふと足元を見ると、玄関タイルの角が小さく欠けていたり、目地が少し痩せて浮いていたりすることが、実は珍しくありません。

きっと、一般的なリフォームの基準からすれば、「生活する上でそこまで困らない場所」として、そのまま引き継がれることが多いのだと思います。お風呂やキッチンのように、生活の利便性に直結するわけではないですし、住む上で致命的な欠陥になるわけでもありません。「わざわざ予算をかけて、タイルを全部張り替えるほどでもないか」と判断されるのも、理屈としてはよく分かります。


しかし、長年現場をやってきた人間の目線からすると、どうしてもそこが気になってしまうのです。「細かいところが気になりすぎだよ」と、同業者から笑われてしまうかもしれませんが…(笑)。なぜそこまで玄関タイルに目が行くのかというと、玄関という場所は、家族が毎日必ず出入りし、一日の始まりと終わりを迎える場所。そして、大切なゲストを最初にお迎えする、いわば「家の顔」です。


「家の中に良い風を入れるには、まず玄関から」とよく言われますが、これは単なる迷信ではなく、毎日のモチベーションや心のゆとり、引いては「暮らしの運気」のようなものに、確実に繋がっているのだと私は信じています。

どれだけ中身を華やかに繕っても、住まいの始まりであり終わりでもある玄関に「雑さ」が残っていると、建物全体の印象がどこか寂しいものになってしまうのです。

「住むのには困らない」という数字や図面だけの理屈で終わらせるのではなく、実際にそこで暮らす方が、毎日どんな気持ちで靴を脱ぎ履きするのか。その「暮らしの体温」まで想像して、物件を見極めたい。

もし、私がお預かりする物件や、大切な大切なお客様が選ばれる家で、そんな足元の違和感を見つけたら、「生活には困りませんけど、ここは綺麗に直してから新生活を始めませんか?」と、おせっかいながらもご提案したくなってしまいます。

見落とされがちな小さな隙間や、隠れた足元にこそ、住まいへの愛着と10年後の心地よさが宿るもの。元職人の意地のようなものかもしれませんが、これからもそんな細かな手触りを大切にしながら、お客様の「最高のスタート」をお手伝いしていきたいと思います。

 
 
 

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