top of page

#761 スペックや予算よりも大切なこと

執筆者の写真: RE/MAX GOOD.
RE/MAX GOOD.
5月19日
読了時間: 2分

こんばんは。RE/MAX GOOD.の佐藤です。


先日、ある中古物件をお客様ご夫妻と共にご案内していたときのことです。

ご主人様は、室内の広さや価格帯、リフォームの可能性について「リフォームすれば全然イケますね!」と、非常に前向きでワクワクした様子で話されていました。未来の形を想像するとても素晴らしい視点です。


しかし一方で、奥様はずっと静かでした。 けっして不機嫌というわけではなく、リビングからキッチン、そして洗面所へと続く通路を、何度も行ったり来たりしながら静かに見つめていたのです。

その姿を見て気づきました。奥様が見ていたのは、リフォームの華やかな完成予想図ではありません。 「朝の忙しい時間帯に、ここで家族とすれ違えるだろうか」 「洗濯物を持って、この狭い通路を毎日何往復するのだろうか」

きっと、その場所で始まる「毎日のリアルな暮らしの動線」を、頭の中でシミュレーションされていたのだと思います。


私は、奥様にこう切り出しました。

「この間取りだと、お子様が大きくなって洗濯物の量が増えたとき、毎日の家事が少し大変になってしまうかもしれません。通路の幅と、この段差が、後々小さなストレスになりそうな気がするのですが、いかがですか?」

その瞬間、奥様が「そうなんです!実はそこが気になっていて……」と、堰を切ったように本音を話してくださいました。


家を選ぶとき、私たちはどうしても「築年数」「駅からの距離」「最新のキッチン」といった、目に見えるスペックや条件ばかりに目を奪われがちです。けれど、実際に暮らしが始まった後、私たちの幸福度を左右するのは、実はそうした数字ではありません。

「洗濯機から物干し場までが、地味に遠くて億劫だな」

そんな、暮らしの中の「小さな違和感」の積み重ねが、じわじわと効いてきてしまうのです。


不動産仲介として、ご主人様の「こう変えたい」という熱い想いに伴走するのは当然の役目です。しかし同時に、奥様が言葉にできずにいる「日々の暮らしへの不安」のサインを、顔色や視線の動きから敏感に察知して、先回りして言葉にしてあげること。それもまた、私の大切な役目だと思っています。


建物をスペックだけで判断して、右から左へ横流しするような営業はしたくありません。

もしこの物件を選ぶなら、その動線の違和感を解消するために、どこをどうリフォームするべきか。あるいは、思い切って別の間取りを探すべきなのか。

これからもお客様の「暮らしの温度」にしっかりと目を向け、図面には描かれていない一歩踏み込んだ「おせっかいなご提案」を心がけていきたいと思います。

 
 
 

最新記事

すべて表示
#931 松伏で暮らすということ

こんばんは! RE/MAX GOOD.の佐藤です。 今日は、松伏の暮らしについて、少しじっくり書いてみたいと思います。 正直なお話をしますと、松伏町で暮らしていると、都会の便利な生活とは違った「不便さ」を感じる場面は確かにあります。 町内に鉄道が通っていないため、電車を使うにはバスや車で近隣の駅まで出る必要があり、移動に少し余計な時間がかかる。夜になれば街灯の明かりも控えめで、人通りもぐっと少なく

 
 
 
#930 続けることの重圧

おはようございます! RE/MAX GOOD.の佐藤です。 新しい事業やプロジェクトを「立ち上げる」瞬間というのは、どれだけ大変でも未来への期待やワクワク感が背中を押してくれるものです。 でも、本当に難しいのはその先。 「一度始めたことを、継続し続けること」には、立ち上げの時とは比べものにならないほどの重圧や責任がのしかかってきます。 正直に白状しますと…この数日、色んな葛藤があり心が重たい朝を迎

 
 
 
#929 工事あるある

こんばんは、RE/MAX GOOD.の佐藤です。 「ここは絶対に佐藤さんにお願いしたいんです!ぜひお願いします!」 そう熱を込めて言っていただき、現場調査を重ねて細部まで慎重に考えて見積もりをお出ししたら… 「…検討します」 はい、出ました!リフォームや建築工事の現場における「超・あるある」です(笑)。 熱いお言葉をいただいていただけに、ちょっぴり切ない気持ちが漏れてしまう瞬間でもあります。もちろ

 
 
 

コメント


bottom of page