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#759 見えない部分に宿るもの

執筆者の写真: RE/MAX GOOD.
RE/MAX GOOD.
5月18日
読了時間: 2分

こんばんは。RE/MAXGOOD.の佐藤です。


「職人さんの協力があってこその現場です」

口ではそう綺麗な言葉を並べながら、裏では極端に単価を叩き、職人が現場の安全や品質のために意見を言えば「下請けの分際で」という空気を隠そうともしない。そんな理不尽な現場を、私は職人時代に嫌というほど見てきました。立場や数字の優位性を背景に、人を人として扱わない。そんな環境に、ずっと強い違和感を抱いていました。


その後、私が不動産業を始めてからのことです。 あるとき、その建築会社に、注文住宅を検討されているお客様をご紹介したことがありました。すると、それまで職人として私を見ていた担当者が、手のひらを返したように急にペコペコと頭を下げてきたのです。

その姿を見たとき、怒りや呆れを通り越して、どこか哀れさすら感じました。と同時に、「自分は絶対に、関わる人の立場で態度を変えるような人間にはならないようにしよう」と深く思いました。


職人をリスペクトせず、単なる「都合のいい駒」としか思っていない元請けが管理する現場。 そこで造られた家は、どれだけ表面を綺麗に繕ったとしても、どこか冷たく、どこか歪な違和感が残ります。現場の空気が淀み、職人が義務感だけで手を動かした建物には、不思議とそういう「気配」が染みついてしまうものなのです。

家づくりは、決して図面と数字だけで完結するものではありません。 現場で汗を流す人間が、誇りを持って、そこに住む家族の未来を想いながら造り上げていくものです。


私は今、不動産の仲介営業という立場で、お客様の物件探しをお手伝いしています。 前職で20年以上、住宅の基礎や構造、現場のリアルに直接触れてきたからこそ、リフォーム前の中古住宅や完成したばかりの新築を見たとき、その建物が「大切に造られたかどうか」を、肌で感じる部分があります。


どれだけ効率が悪いと言われても、どれだけそこまでしなくてもいいと言われても、お客様に対して絶対にごまかしたくありません。

数値化された条件を横流しするだけの物件紹介ではなく、その建物に宿る「誠実さ」まで含めて、正直に、まっすぐに伝えること。それが、職人を経て不動産屋になった私の、譲れない責任であり、目指すべき「おせっかい」の形なのだと信じています。

 
 
 

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