#549 「契約=始まり」という考え
- RE/MAX GOOD.

- 10月15日
- 読了時間: 3分

こんばんは。RE/MAXGOOD.の佐藤です。
不動産の仲介を依頼すると、必ず「媒介契約書」を取り交わします。
契約が成立に向けて尽力するための取り決めであり、当然、期間(終期)が定められています。
しかし、私は媒介契約書には、「終期」をあえて記載していません。
これをお話しすると、「え? それって大丈夫なんですか?」と驚かれます。法律上、契約期間は定められますが、私はその契約書に「始期」しか記載しないのです。これは、私自身の「おせっかい不動産」としての存在意義だからです。
私にとって「お客さんの笑顔」は、物件の引き渡しで終わるのではなく、新しい暮らしが始まったその瞬間からが本当のスタートだと考えているからです。
一般的な不動産仲介業にとって、契約成立と仲介手数料の受領は、一つの仕事の「ゴール」です。そこに向けて尽力し、契約書に定められた「終期」をもって責任が一区切りつく。これは一つの正しい形です。
しかし、お客さんにとってはどうでしょうか?
物件を見つけ、契約し、鍵を受け取った瞬間から、新しい生活が始まります。ローンの支払いが始まり、家具を運び込み、地域の暮らしに溶け込んでいく。この「新しい暮らし」をスタートさせる責任を負うのが、その物件を一番近くで見て、勧めた私たち仲介業者だと、私は信じています。
私にとって仲介手数料は、笑顔で新しい暮らしをスタートさせるための『生涯の安心の伴走権』だと思っています。ですから終期は必要ありません。
この「契約がスタート」という考え方は、尊敬する仲介営業の方の言葉です。そこにとても感銘を受けました。その理由は私が建設業の職人として20年近く現場にいた経験から来ています。職人の世界には、「義理人情とやせ我慢」という言葉があります。
引き渡しを終えた後でも、「ちょっと見てほしいところがある」と連絡があればすぐに現場に確認にいきますし、困りごとを相談されれば、断ることなく対応させてもらいます。自分が関わった建物が、お客さんの生活を支える限り、その責任は続くと信じていたからです。
これは、誰にでもできる「おせっかい」です。
でも、誰よりも強い想いで「そっと手を差し伸べる」という気づかいをやり抜く。これが、職人時代に培った私の最大の強みであり、今の「おせっかい不動産」の土台です。
「言われたことだけをやる受け身ではなく、何かあれば言ってください」という姿勢では、お客さんの不安を本当には取り除けません。私たちは、お客さんが言葉にする前に、何に困るかを予測し、先回りして手を差し伸べるべきだと考えています。
「おせっかい」は私の価値であり、お客さんの「生涯の安心」です
私は、特別な力は無いごく一般的な人間です。
だからこそ、誰にでもできる「おせっかい」を、誰よりも強い想いでやり抜くと決めています。
お客さんの最高の笑顔は、物件探しの成功だけではなく、新しい暮らしの安心の上に成り立ちます。
あなたを信頼してお願いしたい。「あなただから見つけてくれると信じている」と言っていただける、その関係性を生涯にわたって築いていくこと。
これが、おせっかい不動産の価値です。


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