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#586 「おせっかい不動産」流のヒアリング

  • 執筆者の写真: RE/MAX GOOD.
    RE/MAX GOOD.
  • 2025年11月21日
  • 読了時間: 3分

こんばんは。RE/MAXGOOD.の佐藤です。


「駅徒歩5分以内で」「家賃は8万円まで」「2階以上」

お客様から言われた条件をそのまま検索して、条件に合う物件を提示する。これは、ただの「作業」であり、今の時代、ネット検索を使えば誰にでもできることです。

表面的な「条件(WANT)」の奥にある、本人すら気づいていない「真の願い(NEED)」を見つけ出す方法。名付けて「おせっかい不動産」流のヒアリング方法です。


なぜ、あえて「おせっかい」が必要なのでしょうか。それは、お客様自身が必ずしも「自分が本当に幸せになれる条件」を言語化できているわけではないからです。

例えば、「駅近がいい」という要望があったとします。その奥には「朝が苦手でギリギリまで寝ていたい」という理由があるかもしれませんし、「夜道が暗くて怖いから」という理由があるかもしれません。

もし朝が苦手なら、駅が遠くても「始発で座れる駅」の方が快適かもしれません。もし夜道が怖いなら、駅近の暗い路地にある物件より、少し遠くても「大通り沿いの明るい道」を通る物件の方が安心できるかもしれません。言われた言葉を鵜呑みにせず、「なぜ?」と踏み込んで、おせっかいを焼くことでしか、見えてこない正解があると思っています。


では、どうすればその「真のニーズ」に辿り着けるのか。3つのポイントがあると思っていて。

一つ目は、条件の「裏側」にある感情を探ることです。

「広いキッチンがいい」と言われたとき、「料理がお好きなんですか?」と聞くのは普通です。私は、もう一歩踏み込みます。「今のお住まいのキッチンで、一番『イラッ』とする瞬間はいつですか?」と聞いてみるのです。

もし「まな板を置く場所がなくて野菜が切りにくい時」という答えが返ってくれば、本当に必要なのは単純な「広さ」ではなく、「調理スペースの確保」や「作業動線」だと分かります。「不満」や「不安」という負の感情の中にこそ、真のニーズが隠れています。


二つ目は、相手の生活に勝手に侵入するシミュレーションを行うことです。

スペックの話ではなく、具体的な生活シーンの話をします。「週末はどんな風に過ごしていますか?」「コンビニには、出勤前によりますか? それとも帰宅時ですか?」「洗濯物は夜干す派ですか? 朝ですか?」といった具合です。

まるで親戚のおじさんやおばさんのように、相手の生活に興味を持つこと。そうすることで、「あ、私、平日は忙しいから部屋の広さより、24時間ゴミ出しできる方が重要かも!」と、お客様自身がハッとして気づきを得る瞬間が生まれます。


そして三つ目は、あえて「条件外」を提案する勇気を持つことです。

これが一番私は使います。ヒアリングで真のニーズ、例えば「家でリラックスしたい」という本音を掴んだら、最初に出された「都心の新築」という条件をあえて外した提案をしてみます。

「○○さんの『家では静かに本を読みたい』という願いを叶えるなら、ご希望のエリアから2駅離れますが、公園の隣にあるこの物件が幸せになれると思います!」と伝えてみるのです。これは、お客様のことを本気で考えた「愛あるおせっかい」です。

「言われた通りじゃなくてすみません、でも…」という提案こそが、相手に寄り添っているということが伝わっていきます。


「おせっかい」とは、相手の人生に責任を持とうとする姿勢のことだと言えます。ただ言われた通りのものを用意するのは楽ですが、そこに相手への想いはありません。「あなたの人生がより良くなるために、私はここまで考えました」という熱量が伝わった時、ビジネスライクな関係を超えた信頼が生まれます。

表面的な要望の奥にある「真のニーズ」を発掘するためには「おせっかい」の気持ちを持ってみることです。

 
 
 

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