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#584 負担にならないための感度

  • 執筆者の写真: RE/MAX GOOD.
    RE/MAX GOOD.
  • 12 時間前
  • 読了時間: 2分
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こんばんは。RE/MAXGOOD.の佐藤です。


今日のブログのテーマは「思いやり」についてです。言葉にすれば美しく、誰もが大切にしたいと思う概念ですが、その実践は自分が思う以上に難しいものです。

良かれと思って行った「思いやり」が、受け取る相手にとっては「迷惑」になってしまうことがあるからです。


自分がしてあげたいことと、相手が求めていること。この二つが必ず一致するとは限りません。むしろ、自分の善意が強ければ強いほど、「これをしてあげれば喜ぶはずだ」「ここまでやるのが親切だ」という思い込みが先行し、相手の本当の気持ちが見えなくなってしまうことがあります。これは、ある種の押し付けであり、思いやりという名の自己満足に陥っている危険な状態です。


特に私のような営業職において、この「ズレ」は致命的です。

お客様のためを思って、頻繁に連絡を入れること。良かれと思って、頼まれてもいない情報を大量に提供すること。これらは、こちらの熱意の表れではありますが、お客様の状況や心理状態によっては、単なるプレッシャーやノイズになりかねません。「親切」と「おせっかい」の境界線、あるいは「熱心」と「迷惑」の境界線は、曖昧で、相手の受け取り方一つで簡単に反転してしまいます。


だからこそ、私たちに求められるのは、その境界線を敏感に感じ取る「感度」です。

相手が今、何を求めているのか。逆に、何をしてほしくないのか。言葉にされない空気感、ふとした表情の曇り、返信の間隔。そうした微細なシグナルから、相手の「心地よい距離感」を察知する能力こそが、本当の意味での思いやりには不可欠です。


私が大切にしている「非効率な誠実さ」も、相手の負担になってしまっては意味がありません。時間をかけることが常に正解なのではなく、相手が時間をかけてほしいと思っているポイントを見極め、そこに全力を注ぐことが、不動産仲介の本当の誠実さなのだと思います。


でも、これは仕事に限った話ではありません。日々の暮らし、家族や友人との関係、人と接するすべての場面において、この「想像力」と「感度」は大切に弁えておきたいものです。

自分が良いと思うことを一方的に投げるのではなく、相手がそれを受け取った時にどう感じるか、その重さまで想像すること。


本当の思いやりとは、行動の量ではなく、相手の心に寄り添う「深さ」にあるのだと、自戒を込めて思います。これからも、独りよがりな親切ではなく、相手にとって本当に心地よい「思いやり」を提供できるよう、感度を磨き続けていきたいと思っています。

 
 
 

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