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#507 家族の思い出

  • 執筆者の写真: RE/MAX GOOD.
    RE/MAX GOOD.
  • 2025年9月3日
  • 読了時間: 3分

こんばんは。RE/MAX GOOD.の佐藤です。


空き家の問題でよくあるのが、兄弟や親族の間で意見がまとまらないケースです。相続によって突然不動産の所有者になったものの、その後どう活用するのか、売るのか、壊すのかで足並みが揃わず、結果的に空き家が放置されてしまうことは珍しくありません。


たとえば…

「自分は売却したいけれど、兄弟は思い出があるから残したい」

「誰も住んでいないのに、維持費や固定資産税は平等に負担するのか」

「将来的に子どもが使うかもしれないからとりあえず置いておこう」


など、立場や考え方の違いによって議論が前に進まなくなるのです。気持ちの問題も含むため、数字だけで割り切れない難しさがあります。

しかし、話し合いが進まないまま時間だけが経てば、建物は老朽化し、管理負担も増え、結果的に資産価値はどんどん下がってしまいます。維持費や修繕費を誰が出すのかでさらに揉めることになり、兄弟仲に溝が生まれることも少なくありません。本来は親の残してくれた財産であるはずなのに、それが原因で家族関係がぎくしゃくしてしまうのはとても残念なことです。


こうしたときに大切なのは


「感情と現実を分けて考えること」です。


思い出や愛着は尊重しながらも、建物の老朽化や将来の費用負担といった現実的なリスクを可視化することが必要です。私たち不動産エージェントの役割はまさにここにあり、建物の現況を調査して写真や数値で示したり、売却した場合の価格や解体費用、賃貸に回した場合の収益シミュレーションを提示したりすることで、議論の土台を整えることができます。

また、自治体の補助制度や空き家バンクの仕組みを紹介することも有効です。「壊すしかない」と思い込んでいたものが、意外にリフォームや活用の道があると分かると、兄弟の意見も歩み寄れることがあります。第三者が客観的な情報を提示するだけで、感情的な行き違いが整理され、合意形成が進むケースは少なくありません。

個人的な想いとしては、使える可能性があるのなら壊さずに再生利用するのが好ましいと考えています。


相続した空き家は、兄弟にとっては「共有の財産」であると同時に「共有の責任」でもあります。誰か一人の思いで押し切るのではなく、皆が納得できる形を探ることが、長い目で見て最も建設的です。そのプロセスをスムーズにするのが、私たちの役割だと思っています。


空き家の相続問題は、家族の歴史と向き合うことでもあります。だからこそ、所有者だけで悩むのではなく、第三者の力を借りて、冷静に現実と向き合いながら最適な道を選んでいただきたいと願い、お手伝いをさせていただきます。

 
 
 

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